火傷の応急手当、対処法
火傷したら部位を水道水で冷やす
- 冷やすことで火傷の進行と痛みを抑える。
- もし水道水がなければ冷たいものをタオルなどに包んで間接的に当てる。
- 少なくとも数分から数十分程度は冷やす。
火傷したら医療機関に連絡して指示を仰ぐ
- 一般的な初期治療の場合は、近くの皮膚科、形成外科。
- 全身火傷など重症の場合は、総合病院や熱傷の専門病棟。
- 火傷の状況を整理できると、迅速に適切に対応してもらえる。
火傷したら注意する点
- 衣服はむやみに脱がせない。すれて水疱が破れると、痛みが強くなり感染しやすくなる
- 部位付近に指輪などの装身具があればはずす。後から火傷した部位が腫れてきます。
- 広い範囲を冷しすぎない。体温が下がり、循環状態に影響を及ぼすことがある
- 軟膏、消毒などを処置しない。病院での治療において妨げになる。水ぶくれができていたり、水ぶくれが破れている時には逆に治りにくくなる。
- 幼少児や老人の場合は狭循環予備力が小さいため、ショックに陥いったり、他の合併外傷を見逃す可能性もある。
火傷の重傷度の目安(Artzの基準)
あくまで目安ですが、下記のことを知っておくと、医療関係者に状況を説明するのに役立つかもしれません。
1.重症熱傷
総合病院での治療を要します。これらは輸液療法の絶対的適応で、特殊治療を要するため設備の十分整った総合病院で対応すべきです。また、顔面、関節部、会陰部に受傷したものは、機能の維持や美容上の観点から、専門的で特殊な治療が必要で、熱傷治療の特殊領域として扱われ、受傷面積が狭くても総合病院で治療します。
- II度熱傷 30%以上
- III度熱傷 10%以上
- 顔面、手、足の熱傷
- 気道熱傷が疑われる
- 軟部組織の損傷や骨折を伴う
2.中等度熱傷
一般病院で入院治療を要します。これらは輸液療法の比較的適応で、症状によって輸液を施行します。
- II度熱傷 15~30%以上
- III度熱傷 10%以下
3.軽症熱傷
外来治療可能です。輸液療法の必要がなく、通院で十分な治療ができます。
- II度熱傷 15%以下
- III度熱傷 2%以下
